作家でごはん!鍛練場
あのん

スマイル・フォー・ミー

 人に喜んでもらうのが好きだ。自分が好意でやったことを笑顔で応えてくれると、体も心も飛び跳ねるぐらい嬉しい気持ちになる。誰かに必要とされたいというわけでも、見返りを求めているわけでもなく、とにかく自分が尽くすことで少しでも笑顔を見せてくれたらそれでいい。人の喜びを自分の喜びとして感じることができたときの、あの溶け込む瞬間がたまらなく好きだ。
 この前、床屋の待合スペースで自分の持ってきた本を読んでいたとき、この面白い本を、ぜひ他の人にも読んでもらいたいという欲求に突然駆られた。自分は本を、本棚の一番目立つところに置いた。髪を切ってもらっているときに、鏡に映る本棚をふと見ると、自分の持ってきた本はなくなっていて、それはつまり、誰かがそれを読んでいるということを示していた。体中が満足という名の液体に浸されていくような、ぞくぞくとした気持ちになった。理容師が席を外した隙に待合スペースに顔を向けると、自分の持ってきた本を読んでいたのは小学生ぐらいの男の子だった。あんな幼い子がはたしてあの本を面白いと思ってくれるのだろうか、それなら隣に座る大学生ぐらいのお兄さんのほうが楽しんでくれるのではないか、それならなんで先に本を手に取ってくれなかったのだろう、頭を洗ってもらいながらそんなことを考えていた。
 最後のスタイリングが終わっても、自分の持ってきた本はまだ男の子の手元にあった。もう帰るから返してほしかったが、せっかく読んでくれているのに、きっと面白いと思って読んでくれている最中なのに、なんだか邪魔をしたら悪いのではないかと思って、何も言えなかった。
 会計中も男の子の様子をじっと眺めていたら、理容師が「ん? あの本って、たしか君が持ってきた本だったよね? あれ? なんであの子が持ってんのかなぁ」と不思議そうな表情を浮かべ、「ねえ僕ぅ、ちょっと悪いんだけどさぁ、その本、あのお兄ちゃんのものだから返してもらえるかなぁ。あ、ありがとぉ。ごめんね」と男の子に言い寄ってくれたおかげで、また自分の手元に戻ってきた。
 しかし、途中までしか読んでいないとなるとこの本の面白さをあまりわかってくれていないのではないか、むしろ貸してあげたほうがよかったのではないか、とも思ったが、読んでいるときの男の子の表情は心なしか満足そうだったのが救いだった。

 今日最後の講義が終わった。二号館を出て、そのままキャンパスを後にした。帰りはミスドに寄ってドーナツでも買って帰ろうと急に思い立った。父も母も姉もきっと仕事で疲れているだろうから、自分がドーナツを買ってきたら、きっと喜んでくれるだろう。ありがとうの言葉とともに、素敵な笑顔を見せてくれるだろう。とにかく喜んでほしい。楽しい家族団らんの時間にするためにも、ドーナツの甘さによって和やかな雰囲気を醸し出させたかった。
 駅前にある喫茶店の横を通りかかったとき、見知らぬ男に声をかけられた。
「※$◎&□¥%#=×@、#〇&%×*+@×$※!◎#&%×*+¥◇?」
 何を言っているのか全然わからなかった。
「※$◎&□¥%#=×@、#〇&%×*+@×$※!◎#&%×*+¥◇?」
 再度聞かれたが、やはり何を言っているのか全然わからないし、少なくとも英語ではないようだし、第二外国語は中国語を履修しているがそれらしい発音でもない。フランス語だとか、スペイン語だとか、ロシア語だとか、それっぽい感じでもないし、顔からしてアジア系の人でもなさそうだ。まったく聞いた覚えのない言葉であるのはたしかだが、ただ単に自分が知らないだけなのかもしれない。
 何語なのかわからない以上、下手に適当なことを言うべきではないと思い、何も言えずにいると、男は「%◎#*×=!」とやはり何を言っているのかわからない言葉をぶつけてきて、鞍替えするように別の人に声をかけた。
 急に気恥ずかしくなった自分は、そそくさと改札を抜けて、ホームに向かう。ああいうときはどうすればよかったのだろうか。普通に日本語で話せばよかったのだろうか。たとえ、何を言いたいのかがなんとなくわかったとしても、はたしてそれは自分が答えられる範疇のことだったのだろうか。結局はあの外国人を助けることができなかったのではないか。何もできずにいた自分がひどく情けなくて嫌になってくるし、それよりも、困っていたあの外国人を笑顔にしてあげられなかったことがとても悔やまれる。

 憂鬱な気分を引きずったまま電車を降り、徒歩5分ほどの所にあるミスドに入った。列に並ぶ。すぐ後ろに並んでいた親子が「ピカチュウのやつが欲しいぃ」「ゲットしようね」「あぁ、なくなっちゃうぅ」「まだ大丈夫よ」と言い合っている。
 自分はトレーとトングを手に持ち、ショーケースの扉を開けてドーナツを取っていく。そして残り一つとなっていたピカチュウのドーナツを掴もうとしたとき、妙な視線を感じて振り向くと、後ろの親子が少し寂しそうな目で自分を見ていた。戸惑った。姉は可愛いキャラクターものが好きだから、ピカチュウのドーナツを買ってきたらきっと喜んでくれるだろう。しかし、後ろの子供も物欲しそうにピカチュウのドーナツを見ている。どうするべきか。気づけば、前の人との差が開いていく。後ろも行列ができているからこれ以上立ち止まっていては迷惑だ。そう思っているうちに、手に持ったトングは自然とピカチュウのドーナツを掴むと、それはすとんとトレーに乗った。ドーナツになったピカチュウが自分に微笑みかけてくる。だが、後ろの子供を見ると、悲しそうな顔をしていた。
「ああん、ピカチュウ取られたぁ」
「あぁ、残念だったね。じゃあ、他のドーナツにしよか」
「う~、ピカチュウがよかったぁ~」
「しょうがないでしょ。我慢して」
 なんだか自分が悪いことをしてしまったかのような心境になった。またか。この、シャボン玉のように割れて消えてしまいたい感じ。ああ、もう嫌だ。これ以上憂鬱さにさいなまれたくなかったので、このピカチュウのドーナツをあの子に譲ってあげよう。でも、前の人のレジが終わって、「次の方どうぞ」と呼ばれている。早くこれをあの子に譲ってあげなければ。でも、遠慮でもされたりしたらどうしよう。それより後ろがつかえているから早く進まなければ。いや、でも、でも……頭が熱くなってきて混乱をきたしてきたとき、「補充が入りま~す」という言葉とともに、ピカチュウのドーナツが再び大勢の仲間とともにショーケース越しに顔を見せた。
 自分はホッと胸をなでおろして、レジに駆け込んだ。後ろの子供は嬉しそうにはしゃいでいた。
 その帰り道、公園の中を突っ切っていると、ベンチに置かれたNintendo Switchの本体が目に入ってきた。今、向こうでサッカーをしている少年らのうち誰かのものだろう。その横にそっと座り、チラッと本体を見た。よく見ると、ジョイコンが自分の持っているものとは違う色だった。
 少年らを一瞥してから、なんのゲームをやっているのか、カセットをそっと取り出してみると、スプラトゥーンの最新作だった。自分は持っているが、俺もやってみたいんだよねぇ~、今度買っちゃおうかなぁ~と友人が言っていたのをふと思い出した。もしもこれを、友人にあげたら、きっと喜んでくれるだろう。少年らがこちらを見ていないのを確認してから、手に持っていたカセットを自分のトートバッグにさっと入れた。そして、しれっとその場から立ち去ったのだった。

 翌日、大学の構内で友人を見つけたので声をかけた。
「お疲れ」
「おお! ん? あれっ、三限は何も入れてないんだっけ?」
「いや、三限の講義は休みになったから。それより、はいこれ」
「えっ、何これ……ってスプラ? しかも3のほう? えっ、なんで?」
「あげる」
「えぇーっ! や、えっ、これ、くれんの? マジで?」
「うん」
「えっ、ってかなんで?」
「欲しいって言ってたし」
「や、言ってたけど、これ、えっ、でも……ってかなんで持ってんの? えっ、自分のは?」
「もちろんあるよ。だって、二つ持っててもしょうがないし。だからあげる」
「や、ってかなんで二つも持ってんの」
「えと、それは……」知らない少年のものを盗んできたとはとてもじゃないが言えないことに今さら気づいてしまって戸惑った。
「まさか、買ったの? 俺のために?」
「えっ、あ、あぁ、まあ、そんな感じ……」
「はあ? えっ、バカなの? ってかなんで? なんで? なんで買った? や、これ、普通に六千円ぐらいすんのに、えっ、俺の誕生日プレゼント? ってか誕生日まだ先なの知ってるよね? じゃあ、何? なんかの記念日? なんだ? なんだ? なんのだ? えっ、自分と出会った日とか? それとも、自分と一緒に仙台に旅行行った記念日とか? はあ? それだけで六千円も払ってゲーム買ってくるか普通? まあ、たとえ誕生日でもそこまでのやつ買ってくるかなぁ。ってか俺ら大学生だよね? お金もそんな持ってねぇし、そりゃあ社会人とかならまだわかるけど、や、社会人でもこういうのってプレゼントすんのかなぁ。普通はハンカチとか靴下とかそういうやつでしょ? 恋人でもないのに、えっ、待って、ってか俺の価値観がおかしいってこと?」
「あ、いや、買ったっていうか、なんていうか、その、け、懸賞で当たったって感じで……」
「あぁ、懸賞かぁ。なるほど。まあ、それならまだわかるんだけど、でも、なんかちょっと、うーん、気味悪ぃなっていうか、しかも、カセットだけってのもなんか……」
「あ、それ、パッ、パッケージの箱は、えと、えと、さ、最初から付いてなかったから」
「へぇー」
 別に嬉しそうな顔をすることもなく、ただぽかんとしている友人になんだか失望してしまい、じゃあまたあとで、と言って逃げるようにその場から離れた。

 四号館三階のエレベーター付近にあるトイレに入り、個室で一息ついてから、廊下の突き当たり手前右側のセミナー室に入った。すでに二列目の一番前の席二つを陣取っていた友人を避けるように、自分はその列の一番後ろの席に座った。先ほど友人の、心から喜んでいないような表情と、気味悪がられたのがどうも癪に障ったので、何か、他のもので喜ばせることはできないかと考えた。そういえば前に、同じゼミの坂本さんと、一発ヤッてみてぇなぁと口にしていたのをふと思い出した。それなら、自分が間を取り持って、ラブホとかでヤれるように二人をうまくそそのかすことができればいいのだが、そもそも自分は坂本さんと話す機会がまったくないし、たとえ運良く連絡先を聞けたとしても、自分ならまだしも、「雄也とセックスしてほしい」なんていきなり伝えたところで、承諾してくれないのは目に見えている。
 そんなことを考えていたら、当の本人が教室に入ってきた。今日の坂本さんは黒の台形スカートに花柄のレーストップスで、メリハリのある春らしい服装だ。可愛い。元々が可愛いのに、フェミニンさが増していてすごく可愛い。なんだかムラムラしてきた。坂本さんは通路を隔てた隣の席に座った。良い香りが漂ってくる。たまらない。友人がヤりたいと思うのも痛いほどわかるし、何よりあの豊かなおっぱいを鷲掴みしてみたくなる。いや、ダメだダメだ。自分本位で考えてどうする。あくまでも友人のために何かできることを考えなければ。でもまあ、セックスにせよ、おっぱい鷲掴みにせよ、彼女の合意がなければ、結局は何もできない。それだったらもう、いっそのこと二人で、襲う形で無理やりでもするしかないのだが、そんなことしたら完全に人生が終了してしまう。それに、友人が自ら進んでそこまでするとは決して思えない。だからこそ、自分がなんとかして願いを叶えてあげなければ。
 ゼミが始まったが、今はそれどころではない。何か、坂本さんに気づかれないで、彼女の裸を堪能できる良い方法はないのだろうか。ああ、そうだ。それじゃあ、彼女の裸の写真をこっそり撮ってみるのはどうだろう。あの可愛い坂本さんの裸を見れるだけでも友人はきっと喜んでくれるだろう。ただ、どうやって彼女の裸を撮ればいいのだろうか。帰宅する彼女を尾行し、住んでいる所を突き止め、空き巣みたいに忍び込むのはどうだろう。いや、しかし、クローゼットの中やベッドの下に隠れていても見つかるリスクは高いし、家族が同居でもしていたら大変だ。それなら、窓の外から彼女の入浴シーンを撮影するとか。人目がつかず、安全に覗ける場所があればいいのだが、もし見つかってしまって、ドラえもんのしずかちゃんみたいにお湯をかけられ、スマホが濡れて壊れたりでもしたらそれはそれは困るし、そもそも窓のない風呂場だったら意味がない。じゃあ、屋根裏から風呂場の上に移動して、天井に穴を開けてそこから撮影するとか。いや、そこまでの準備に相当手間がかかってしまうだろうし、それに、彼女が風呂に入るまでじっと待ち続けるのは明らかに効率が悪い。
 ああでもないこうでもないと考えていたら、ふと坂本さんのまぶしい生脚が目に入ってきた。ああ、そうだ。彼女のスカートの中を撮ろう。それなら手っ取り早いし、スカートに隠された太もも、尻肉、パンツという絶景アングルは友人をきっと喜ばせてくれるだろう。

 ゼミが終わると、さっそうと教室を出ていく坂本さん。こちらに顔を向けてくる友人をよそに、急いで彼女を追いかけた。一定の距離を保ちながらあとをつける。
 最寄り駅に着き、タイミングよく到着した電車に乗り込む坂本さん。自分も慌てて飛び乗り、座席に座ってスマホをいじる坂本さんを一つ隣の車両からこっそりと眺める。
 七駅目で彼女が電車を降りたので、自分も降りてついていく。地下鉄から地上に出る長いエスカレーターに乗ったとき、ここで撮ろうと決意。後ろを振り返るが誰もいない。今がチャンス。自分は、スマホに意識を向けている無防備な坂本さんのすぐ後ろにそっと立つと、スマホの動画モードをオンにした。そして、それをスカートの中にかざして、しばらくしてから手を引っ込めた。おそるおそる顔を上げるが、彼女はまだスマホに気を取られていた。よし、バレていない。二段下がってまた距離を取った。
 地上に出て、商店街のほうを歩いていく坂本さんを尻目に、下りのエスカレーターに乗ろうとしたら、「ねえねえ」とチャラそうな金髪男に声をかけられた。
「あんたさぁ、盗撮してたよね?」
「えっ?」
「してたよね? ね? オレさぁ、見てたんだよねぇ、その瞬間」
「あ……」
「いやあ、ちょうどさぁ、エスカレーターで下りてるときにね、反対側であんたが女の子のスカートん中撮ってるのたまたま見ちゃってさぁ。あれっ、まさか、オレのこと気づいてなかった?」
「あ、いや……」
「んでさぁ、急いで下まで下りてさぁ、また上に駆け上がってきたってわけよ。まだデータ消してないよな? あぁ、間に合ってよかったぁ」
「いや、えと、そのぉ……あっ」
「っておいっ、逃げんなっ!」
 さっと腕をつかまれてしまった。
「こらこらぁ、何逃げてんだよお前ぇ。おいっ、なめてんのかぁ?゛あ?」
「いや……」
「って何してんだおらっ!」
 金髪男にスマホを取り上げられた。
「お前、今データ消そうとしてただろ。おいっ、なめた真似すんじゃねえぞゴラッ!」
「いや、その……」
「おらっ、警察行くぞっ警察」
「えっ、そ、それは、ちょっと……」
「ちょっとなんだよ?」
「いや、そ、それだけは、や、やめてくださぃ……」
「おいおいぃ、そんなに警察が嫌なんかよぉ」
 金髪男の頬がにわかにゆるんだ。
「そんならさぁ、三万くれたら見逃してやるよ」
「へ?」
「たったの三万だぜ三万。なあ、よく考えてみろよ。もし逮捕でもされたらお前、罰金とかでもっとお金取られるかもよ? あぁ、前科もつくかもなぁ」
「え……」
「でもそれがさぁ、こっちはたったの三万で解放してやるって言ってんだよ。なあ、優しいだろオレ? ほらっ、さっさとよこせよ三万」
「いや、ちょっと……」
「スマホもちゃんと返してやるからさぁ、あくしろよ、ほらほらっ」
「でも、あのう、そんなには、持ってないんですけど」
「じゃあさ、どっかのATMでおろせよ。貯金ぐらいあんだろ? なあ?」
「は、はあ」
 金髪男の頬がさらにゆるんだ。
「よし、じゃあ一緒についてってやるからさ。ほらっ、行くぞっ!」
 金髪男に腕をつかまれたまま無理やり歩かされる。今、視界の隅で、友人と思しき姿が見えた気がした。彼がどんな表情をしているのか、怖くて振り向けなかった。
「なあ、お前がさっき撮った動画さぁ、あとでオレにもちゃんと見せてくれよな? あの子たしかに可愛かったし、そりゃ撮りたくもなるわなぁ、へへへっ」
 でも、はっきりと嬉しそうな顔をしている金髪男を見ていると、なぜか心が安らいでいく。三万円はもちろん、五万円でも十万円でも惜しげなく渡してもいいと思えてしまった。そう、喜んでくれるだけで自分は幸せなのだから。(了)

スマイル・フォー・ミー

執筆の狙い

作者 あのん
p4422129-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp

久しぶりに投稿いたします。
なんとなく書いたらこうなりました。よろしくお願いいたします。

コメント

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拝読しました。

これは面白い。なんとなく書いたものではありませんね。
淡々と書かれていながら、なんだか、苛められっ子の深層心理を描いたというか、どこか「人間失格」にも似た異常な病癖と悲哀さえ感じます。

あのん
p4422129-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp

>凪さん
はじめまして。さっそくお読みいただきありがとうございました。
なんとなく書いたらこうなったのは本当なのですが、諸事情のよりしばらく創作活動から離れようと思い、その最後に書いたのがこれでした。規範とかそういうものは何も考えないで、自由に書いたのが逆によかったのかもしれません。
それから約1年が経ち、また活動を始めようかなと思い立ち、ここに投稿して再出発を図ろうとした次第です。
たしかにこの作品では、自分では意識はしてなくてもそういった心理が込められているのかもしれませんね。まさに太宰治は一番好きな作家ですし、少なからず影響を受けているのはたしかです。

ここに投稿するのは本当に久しぶり(10年ぶり?)でしたが、やはりご感想をいただけるのは大変嬉しいし、すごく励みになります。
またここで皆さんと切磋琢磨できたらと思います。ありがとうございました!

夜の雨
ai248010.d.west.v6connect.net

「スマイル・フォー・ミー」読みました。

それにしても主体性のない男ですね、この主人公は。
「他人のために生きる、生きている」という感じです。
しかしこの手のキャラクターが活躍する小説は初めて読みました。
それにちゃんとドラマになっていましたし。
破滅型のキャラクターで物語としては面白いです。
まあ、好みはわかれるところだと思いますが。

冒頭では姉のために「ピカチュウ」のドーナッツをとろうとして後ろに並んでいる幼い男の子が欲しがっていたので躊躇している様が描かれていましたが、このあたりですでに主人公の主体性のない個性が見えていて読んでいてイライラしていたのですが、もちろん伏線として描いているのはわかるのですが、エピソードとしては描き方がうまい(笑)。

次のゲームソフトを盗む場面ですが、だいたい他人の荷物だけがおいてあるベンチに座るところが普通の神経の持ち主ではないなぁと。この主人公は怪しい奴だと思っているとゲーム機からカセットを取り出して盗むとは、それも自分のためにではなくて知り合いが欲しがっていたとか。
こうなってくると、このキャラクターで主人公を作ると面白い犯罪系の文学作品ができるのではと思ったりして。
もちろんエンタメにもなります、エピソードの仕込み方しだいです。

後半どうなるのかと思っていると友人のためにとか言いながら、顔見知りの女性のスカートの中をエスカレーターで盗み撮りするとは。
オチには笑いましたが。
脅迫してきた相手の喜びが自分の喜びになっているところが。
この主人公はサイコ系(自己中心型)かなとも思いましたがドM系になりますかね。
相手の喜ぶことなら自分はどうなってもよいという考えなので。

好みの作品ではありませんが物語としては成立していますし、キャラクターなどもよくできていました。

こういう破滅型の主人公のドラマを練り込むと「人間失格」のような名作になるかもですね。

ところで上の凪さんの感想を読まずに書いたのですが、投稿するときに目についたのが「人間失格」。同じように思っているのだということは御作は「人間失格」はすでに読んでいるとは思いますが、今一度読み直して人間の闇の部分を見詰めると商業誌に掲載されるような物語に膨らます事が可能かも。


お疲れさまでした。

浮離
KD111239171189.au-net.ne.jp

このお話って、ちゃんとオチてますか?

“オチ“なんて言い方をすると色々と曲解を憚らない人も出てきそうなのでもっと適切な言い方をするべきかもしれないんですけど、要するに、このお話の閉じって物語の趣旨か性格のようなことをちゃんと捉えたものになってますか? みたいなことかと思うんですけど。

>人に喜んでもらうのが好きだ。ーーーー 人の喜びを自分の喜びとして感じることができたときの、あの溶け込む瞬間がたまらなく好きだ。

>そう、喜んでくれるだけで自分は幸せなのだから。  

書き出しと閉じなんですけど、たぶん同じこと、何も変わらないこと書いてるはずなんですよね。
種明かしとか、伏線の回収みたいなことは特になく、変化のないことにむしろカタルシスを企んだものとして物語の性格は理解出来なくもないんですけど、それをもっと明らかにするために必要なものってある気がするんですよね個人的には。

例えば、“どうして?"っていうその理由の観察を物語に仕込むことがたぶん“小説“っていう楽しみや技巧のような気がしますし、書き出しと閉じに不変化を仕込むとなれば尚のこと、物語そのものに背負わせる“どうして?“の根拠が必要になってくる気がするんですね。
露骨に、物語としてそれを仕込むべきって言ってるんではなくて、書かずとも伝える書き方っていうのもまた“小説“っていう楽しみであり技巧のはずと思うんですよね個人的には。


>人に喜んでもらうのが好きだ。

このお話にはそれにまつわる語り手の思考や逡巡が語られているわけなんですけど、個人的にはその語られる“根拠“としてあまり見通しのよくない書き振りか、そもそもの不理解を観察させられる気がしないでもないんです。

>人に喜んでもらうのが好きだ。

その欲求に従って語り手はあれこれと行動を企むわけなんですけど、個人的にはそのエピソードの連なりについて、物語としての根拠に叶う“設計“という書き手の意識の不明瞭さをなんとなく察してしまう気にさせられなくもないわけなんです。

うまく伝わらないかもしれないんですけど、こういう短くてまともではない話ってなによりタイトな設計が求められると思うんですよね個人的には。
あたしはこのお話、例えばこの語り手の“欲求曲線“あるいは願望とか脅迫とかでもいいんですけど、個人の偏執的な囚われの行動を描く物語として、その俯瞰的な曲線を意識して設計することはほぼ当たり前のことのような気がするわけなんです。

人によってはそれを“起承転結“だとか言い出す人もいるかもしれないんですけどあたしなりに感じることはそういうことではなくて、もっと指数関数的な変調のことのはずなんですよね。
単純に、語り手の思考や行動の変化がテーマに照らしてタイトじゃない気がするし、その上でいちいちの場面で語られることがかなり普通なんですよね。

ちょっとずつ狂い始める語り手の行動を追ったつもりの書き筋であることはわかるんですけど、すぐ近くにいる子どもより姉を喜ばせることを優先出来る奇妙さ、見知らぬ子どもの大事なゲームをつい思い当たっただけの理由らしく友人のために窃盗を仕出かす傲慢さ、そのくせ当の友人がその行動を訝れば、しどろもどろもあまりにも普通すぎる有り様で、とはいえ期待通りにはいかなかった友人の反応に不満を覚える奇天烈な思考は健在とくる。

そうして、挽回を期して坂本さんをつけ狙うことになるわけなんですけど、それはもうはっきりと異常だからそれはそれとして別にいいと思うんですよね、手口や顛末のありきたりさにはもちろん物足りなさを感じないはずはないわけなんですけど。


言いたいこと伝わりますか。


>人に喜んでもらうのが好きだ。

書き出しも閉じも変化のない世界としてこのお話の性格を整えるために必要なものって、なんだと思いますか?
個人的には、語り手の行動も思考も言い草こそ、もっと無自覚に当たり前らしく異常さをちゃんと仄めすキャラをちゃんと与えてあげるべきのように考えさせられるわけなんです。
どっちかといえば、その理由を明かしたがることは“小説“というスタンスにおいては案外古典的な理解のような気が個人的にはしないでもなくて、むしろ場面で追うだけのインパクトを徹底した決定力を仕込む企みかたの方がとっくもとっくに現代的というか、だからこそ感じさせられる語り手の“なんともなさ“っていう設計の不理解を感じさせられなくもない、ってことのような気がするわけなんです。
だって、こんなにも短いお話ですよ。
設計も編集もダラダラとまとまりがなさすぎないですか。

上昇でも下降でもいいですし、ともかく語り手の行動、思考、発言すべてが場面を追うごとにエスカレートしていく様をもって

>人に喜んでもらうのが好きだ。

という願望か脅迫めいた自縛行動を語らずして物語という“根拠“は支えられない、成り立たないという基礎的な認識や理解は欠かせないはずと個人的には思いますし、現状それを感じさせられる書きぶりとは受け止められない気がする、ということだと思うんです。
色々考えはあろうこととは思うんですけど、言い張れるなりのオリジナルな企みって、基礎を満たしたその先から始まるものでこそあるはずで、その感触の在処は絶対に誤魔化せないものだと思うんですよね。

ゲームを手渡されて訝る友人にどうしてあんなに普通すぎる長すぎるおしゃべりをさせる必要があったのか、書き手は適切な理由や説明が思いつけますか。

「お前、パクりカスかよまさか」

だとか、まったく冗談めいて言わせるだけで事足りる場面のように個人的には感じさせらなくもないんですよね。
っていうのはもちろん例えのうちで、そういうタイトな観察や理由を如何に察してデザインするか、根拠として捉えられるのか設計できるのか、それってお話が短ければ短いほどキレるしバレることでもあるはずなんですよね。

書いてるつもりのことはわからないことないですけど、設計か理解が不明瞭らしく物語がフラフラと酔っ払ってるように個人的には感じさせられたものなんです。


気を悪くさせたなら申し訳ないです。
あくまでも“小説“の話として切り分けてムカつくならムカついてください。
切磋琢磨のお邪魔はしません。


お邪魔しました。

しまるこ
vc078.net183086183.thn.ne.jp

私もなんとなく書いたんだろうなと思いました。しかし、思いつきだとしても、おそらく作者様の中にもこの主人公の部分はあるのだろうなと思いました。自分にないものは書けないですからね。こちらで、こういった内容を書いている人は他に見受けられないから興味深かったです。オチはやはり、利他主義の人間がその信念と行動によって起こすとうぜんの結末として、どんなふうに妥協、もしくは、壁を破るに至ったか、それを読者に納得させるだけの説得力をもったものであってほしかったかなとは思いました。一つの文学上の思考実験として、そこは一つ、思いつきから始まったものだとしても、一つの作者さんなりの完成を見せて欲しかったという気持ちは残ります。しかし、この主人公は、他者を喜ばせることを生きがいに感じている部分はありそうですが、思想も充分入り込んでいる気がするから、そういう意味ではインテリな人間像には思えましたね。そういったこともあって、作者さんは感情の引き出しが多い書き手なのだろうなと感じました。

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この物語は淡々と語られながらも、倫理的なジレンマと人間の弱さに焦点を当てています。主人公は、他人の幸福を優先することの重要性と、自己中心的な行動がもたらす罪悪感との間で葛藤しています。
ミスドでのピカチュウのドーナツのエピソードは、他人への思いやりと自己犠牲の価値を示しています。一方でゲームカセットを盗む行為は、自己利益を追求することの誘惑と、それに伴う罪悪感と後悔を描いています。
物語の後半では、主人公が友人のために不正な方法で欲望を満たそうとする姿が描かれており、これは倫理的な問題を提起します。
主人公は、友人の幸福を願う一方で、その方法が道徳的に許されるものではないことを理解しています。この葛藤は、人間が直面する誘惑と、正しい行動を選択することの難しさを浮き彫りにしています。しかし面白いのは、この主人公の特異な性癖。すなわち、いわゆるドーパミン(快楽物質)の誘惑が倫理的概念に負けてしまうという、狂気を描いているところにあるのです。

アン・カルネ
KD106154137192.au-net.ne.jp

面白かったです。
序盤は、ああ、なんか良い人が主人公の自分語り話なのかなあ、なんて思ってしまったんですけど、「手に持っていたカセットを自分のトートバッグにさっと入れた。そして、しれっとその場から立ち去った」あたりから俄然、面白く読んでしまったわ。
トンデモ主人公、ブラックユーモアって感じで読みました。
なんか私にはいいガス抜きになりましたよー。

チャカポコ批評家
fp8393e580.tkyc608.ap.nuro.jp

あのん様

辛口批評させていただく。
笑顔をもたらすために状況に翻弄され狼狽し安堵するにいたる心理を緊張感のある状況の変化とともに描いた導入は牽引力があった。また、導入部のエピソードとカセット盗難のエピソードの展開の間に生まれた、笑顔のために倫理観を欠如せしめるという展開は、起承転結の「転」として機能していており見事であった。一方で、最後の盗撮のエピソードは盗難エピソードと同種のカテゴリに属しており、結末へと流れるストーリとは逆に、テーマとして本質的膠着に至ったように感じた。もう一ひねり欲しかったというのが本音である。

あのん
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夜の雨さん

はじめまして。お読みいただきありがとうございました。

>「他人のために生きる、生きている」という感じです
なんとなく書いてはいたものの、書いている途中で「自己中心的な倫理で動いていることにまったく無自覚な主人公」を突き詰めたほうがもっと面白いのでは?と思ったら、こうなった感じですね。
この手のキャラが活躍する小説は初めてとのことですが、楽しんでいただけたようでよかったです。

>エピソードとしては描き方がうまい(笑)
ミスドの場面はあまり深く考えずにササッと書いたものですが、嬉しいお言葉に感謝です。

>こうなってくると、このキャラクターで主人公を作ると面白い犯罪系の文学作品ができるのではと思ったりして。
>もちろんエンタメにもなります、エピソードの仕込み方しだいです。
上でも少し触れた要素と、サイコパス的なものも少し意識はして書いたので、もっとキャラありきで描くと面白いものができたかもしれませんね。犯罪系というか、ブッ飛んだ主人公の作品はいつかがっつり書いてみたいですね。参考になります。

>この主人公はサイコ系(自己中心型)かなとも思いましたがドM系になりますかね。
>相手の喜ぶことなら自分はどうなってもよいという考えなので。
たしかにドM系ですね。そこは意識してませんでしたが、言われてハッとしました。気づきをありがとうございます。

>こういう破滅型の主人公のドラマを練り込むと「人間失格」のような名作になるかもですね。
そうですね。人間失格はもちろん読んでますが、それに影響されて中編ぐらいの作品を書いたことはあります。ただ、それを某新人賞に出したところ四次選考落ちでして、まだ商業誌に載るレベルではないということなので、もっと人間失格や他の名作を読み込まないとなぁと思います。

たしかに好みのわかれる作品ではありますが、好意的に読んでいただき嬉しかったです。
ありがとうございました!

あのん
p4422129-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp

浮離さん

はじめまして。お読みいただきありがとうございました。

>このお話って、ちゃんとオチてますか?
あれがオチのつもりで描きましたが、ご指摘いただいて、たしかにただ単に自分勝手な考えで書いた節もありますので、ハッとさせられました。その“どうして?”といった根拠をそれとなくも伝えようとせず、ただ主人公の奇妙さを描くことだけにおのずと意識して書いていたのはたしかだと思います。
「物語としての根拠に叶う“設計“という書き手の意識の不明瞭さ」というのはまさに言い得て妙ですね。なので、“なんとなく”書いたらこうなったというのもこれで納得していただけるのかと思います。

>単純に、語り手の思考や行動の変化がテーマに照らしてタイトじゃない気がするし、その上でいちいちの場面で語られることがかなり普通なんですよね。
>設計も編集もダラダラとまとまりがなさすぎないですか。
これは本当にその通りだと思いますし、前にも別の作品である方からご指摘いただいたことがあって、私の場合は何も考えずに感覚で書くことが多く、その上手さは認めるけど、書くべきことと、書くべきでないことを取捨選択していくという作業も大事であって、その緊張感や配置への欲はまったく感じられないと。今作でもそれが如実に出ていたと思うので、もっとちゃんと設計なり企みなりを考えて書いていかなければとただただ反省するばかりです。

>個人的には、語り手の行動も思考も言い草こそ、もっと無自覚に当たり前らしく異常さをちゃんと仄めすキャラをちゃんと与えてあげるべきのように考えさせられるわけなんです。
なるほどなと思いました。そういうこともまったく考えてませんでした。企みというものが本当に乏しかったですね。

>まったく冗談めいて言わせるだけで事足りる場面のように個人的には感じさせらなくもないんですよね。
たしかにそれだとより深みが増しそうな気がしますね。参考になります。

>気を悪くさせたなら申し訳ないです。
全然気など悪くしてませんし、ここまで深く読み込んでいただけたことが何よりも嬉しかったです。
為になるご指摘ありがとうございました!

あのん
p4422129-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp

しまるこさん

はじめまして。お読みいただきありがとうございます。

>思いつきだとしても、おそらく作者様の中にもこの主人公の部分はあるのだろうなと思いました。
うーん、どうなんでしょうか。一応は純文学を志しているのですが、近代文学や最近の現代小説でも私小説的な作品はあったりするので、この作品に関してはまったくそういうのは意識しておりませんが、自分の性質みたいなものがおのずと作品にも滲み出ているのはその通りなのかもしれませんね。たしかに自分にないものは書けませんしね。

>オチはやはり、利他主義の人間がその信念と行動によって起こすとうぜんの結末
本当にオチは当然の結果として誰でも安易に予想できる内容ではありますよね。オチをつけるのが本当に苦手なので、どうしたらもっと納得のいく、それでいて読者を驚かせることができるのかと試行錯誤しているところではあります。

>思想も充分入り込んでいる気がするから、そういう意味ではインテリな人間像には思えましたね。
>そういったこともあって、作者さんは感情の引き出しが多い書き手なのだろうなと感じました。
上のほうでも触れましたが、こういうのは自分の持っている性質がたぶんに影響するんでしょうね。感情の引き出しが多いというのは初めて言われました。嬉しいです。自分では気づけないことなので、やはり誰かに読んでいただいて感想をもらうことの大切さをいま身に染みて感じております。ありがたいです。

ありがとうございました!

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失礼しました。
昨晩眠け眼で書いたため、全く気がつきませんでした。

>ドーパミン(快楽物質)の誘惑が倫理的概念に負けてしまう

正しくは

ドーパミン(快楽物質)の誘惑が倫理的概念を負かしてしまう

です。

あのん
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凪さん

2回目のコメントありがとうございます。拙作の良さをこんなにも熱く語っていただき、大変嬉しい限りです。作者冥利に尽きます。

>この物語は淡々と語られながらも、倫理的なジレンマと人間の弱さに焦点を当てています。
なるほど、こういう捉え方もあるんですね。言われてみればたしかにそうなのかもしれません。人間の弱さのところはあまり着目して書いておりませんでしたが、他の方がご指摘したように、自分の性質も少なからず影響しているのかなと思います。

>ミスドでのピカチュウのドーナツのエピソードは、他人への思いやりと自己犠牲の価値を示しています。一方でゲームカセットを盗む行為は、自己利益を追求することの誘惑と、それに伴う罪悪感と後悔を描いています。
>物語の後半では、主人公が友人のために不正な方法で欲望を満たそうとする姿が描かれており、これは倫理的な問題を提起します。
>主人公は、友人の幸福を願う一方で、その方法が道徳的に許されるものではないことを理解しています。この葛藤は、人間が直面する誘惑と、正しい行動を選択することの難しさを浮き彫りにしています。
たしかに言語化すると、そういうことになりますよね。先ほども述べたように、本当にそういった対比を意識して書いてはいなかったので、そういう捉え方もあるのか!と唸らされます。わかりやすく言語化していただき本当にありがたいです。涙が出ます。

>しかし面白いのは、この主人公の特異な性癖。すなわち、いわゆるドーパミン(快楽物質)の誘惑が倫理的概念に負けてしまうという、狂気を描いているところにあるのです。
これが人間の弱さということなんでしょうね。考えてみれば、誰にでもそっちのほうへと陥ってしまう可能性も無きにしも非ず…。

とても考えさせられる有益なご指摘でした。なんとなく書いた作品でしたが、ここに投稿して本当によかったです。また頑張ります!

ありがとうございました!

あのん
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凪さん

いえいえ、大丈夫ですのでお気になさらないでくださいね。
わざわざありがとうございました。

あのん
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アン・カルネさん

はじめまして。お読みいただきありがとうございました。
面白かったと言っていただけて嬉しいです。

>序盤は、ああ、なんか良い人が主人公の自分語り話なのかなあ、なんて思ってしまったんですけど
奇妙さは序盤から意識して書いてはいるのですが、後半部分と比べるとおとなしく映るかもしれないので、それで良い人に見えたのかもしれませんね。

>「手に持っていたカセットを自分のトートバッグにさっと入れた。そして、しれっとその場から立ち去った」あたりから俄然、面白く読んでしまったわ。
ここから主人公が暴走していくように書いたので、自分の求めていたご感想をいただけて大変嬉しいです。

>なんか私にはいいガス抜きになりましたよー。
それはよかったです!こちらも元気をもらえました。また頑張ります!

ありがとうございました!

あのん
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チャカポコ批評家さん

はじめまして。お読みいただきありがとうございました。

>笑顔をもたらすために状況に翻弄され狼狽し安堵するにいたる心理を緊張感のある状況の変化とともに描いた導入は牽引力があった
これは大変嬉しいお言葉です。読者に読み進めてもらうのに必要なことはまず牽引力だと思いますし、これからもこの調子で書いてもいいんだという自信にもつながります。

>導入部のエピソードとカセット盗難のエピソードの展開の間に生まれた、笑顔のために倫理観を欠如せしめるという展開は、起承転結の「転」として機能していており見事であった
これも嬉しいお言葉です。あまり起承転結は意識してなかったので(他の方へのコメントにも書きましたが、小説に関してはあまり考えずに感覚で書く傾向にあります)、それでも機能はちゃんとしていたようでホッとしました。でも、考えて書くことの大切さも感じておりますので、そこは気をつけたいところです。

>最後の盗撮のエピソードは盗難エピソードと同種のカテゴリに属しており、結末へと流れるストーリとは逆に、テーマとして本質的膠着に至ったように感じた。もう一ひねり欲しかったというのが本音である。
これは他の方からも似たようなご指摘をいただきましたが、なんとなく書いたという弊害がここにも影響を与えてしまっているのかなと思います。オチに対するひねりもそうですが、そのへんもちゃんと考えて書かないとなぁと思うばかりです。

辛口批評とおっしゃってますが、良かった部分もしっかりと書いていただき、こちらとしては大変ありがたき幸せなご批評でありました。元気をもらえました。また頑張ります!

ありがとうございました!

茅場義彦
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まーこのサイトでは明らかにトップレベルじゃね

たしかにつっこみどころはあるけどね

奥田英朗のインザプールに完全に同じ やつがあって 高校生が友達に媚びて奉仕して暴走するのがあるけど やっぱプロは違うって思う 最後にちゃんと救われるし

キャラに愛がないんですね この作品には。。。

あとこんな変なやつそもそも友達出来ないって

ただし このサイトでは明らかに優秀です

あのん
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茅場義彦さん

はじめまして。お読みいただきありがとうございました。

>まーこのサイトでは明らかにトップレベルじゃね
>ただし このサイトでは明らかに優秀です
そう言っていただけて嬉しいです。執筆歴が長いのもたしかにあるかもですが、ここの鍛錬場で昔いくつか作品を投稿して、様々なコメントに一喜一憂しながらもきちんと吸収して自分のものにできたことが今につながるのかなと思っています。これまで拙作を読んでいただいた皆様には本当に感謝しております。

>奥田英朗のインザプールに完全に同じ やつがあって 高校生が友達に媚びて奉仕して暴走するのがあるけど やっぱプロは違うって思う 最後にちゃんと救われるし
奥田英朗さんのインザプール、タイトルは存じておりましたがまだ読んだことはありません。この作品にも通ずるということなので、ぜひ読んでみようと思います。ご紹介いただきありがとうございます。

>キャラに愛がないんですね この作品には。。。
>あとこんな変なやつそもそも友達出来ないって
そうですよね、ただ単に気持ち悪い野郎って感じですし、私もこんな人とは絶対に関わりたくないですね。
キャラありきで書くのならキャラ愛を感じられる描写や、最後に救われるような描写も入れないといけないなぁと思いました。とても参考になります。

ありがとうございました!

神楽堂
p3339011-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp

>あのんさん

読ませていただきました。
人を喜ばせることが自分の喜び
ということは、一般的によいこととされているにも関わらず、
その性格が原因で主人公は悪いことをしてしまうという構成が素晴らしいと思いました。
世の中の当たり前や常識を覆して作品を作るというのはなかなかおもしろいですね。
作品全体の感想としては、他の方の感想とかぶるのですが、結末が弱い感じがしました。
が、物語の作り方としてはとても勉強になる作品でした、
読ませていただきありがとうございました。

あのん
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神楽堂さん

はじめまして。お読みいただきありがとうございました。

>人を喜ばせることが自分の喜び
>ということは、一般的によいこととされているにも関わらず、
>その性格が原因で主人公は悪いことをしてしまうという構成が素晴らしいと思いました。
>世の中の当たり前や常識を覆して作品を作るというのはなかなかおもしろいですね。
良いとされる行いを少しズレた感覚で描きたいなという気持ちはあったので、それが伝わって嬉しいです。
村田沙耶香の「コンビニ人間」みたいな癖のある作品からも影響を受けているのはたしかですね。

>作品全体の感想としては、他の方の感想とかぶるのですが、結末が弱い感じがしました。
これは本当にそう思いました。他の方へのコメント返しでも言及しましたが、オチをつけるのがどうも苦手で、どうしても考えずに感覚で書いてしまうので、もう少しプロットからきちんと練る必要があるなと思い知らされました。

>が、物語の作り方としてはとても勉強になる作品でした、
そう言っていただけて嬉しいです。投稿して本当によかったです。

ありがとうございました!

えんがわ
M014008022192.v4.enabler.ne.jp

主人公が犯罪をしてしまうのですが、その心理みたいなのが独特ながらも何処か身近で親しみがあり、面白かったです。
犯罪とは社会のルールから逸脱したもので、必ずしも他人を貶めようとか傷つけようとかいうものと同一視されるものではない、あくまでも逸脱なのだと、なんかそんな難しいことを思いました。

簡単なところでは、スプラのソフトを貰う同級生の反応が妙にリアルで、口調もけっこう好きでした。

この物語の後、主人公はたかられ続けるか、犯罪集団に堕ちるのか、どちらにしろ転落を予感させる〆方ですが、その転落劇もみたいですね。
転落劇自体はありふれてても、それに直面したときに主人公がどう思うのかというところが、なんか面白く独特なものとして展開できそうな気がします。

あのん
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えんがわさん

お読みいただきありがとうございます。

>犯罪とは社会のルールから逸脱したもので、必ずしも他人を貶めようとか傷つけようとかいうものと同一視されるものではない、あくまでも逸脱なのだと、なんかそんな難しいことを思いました。
うわぁ~、言われてみればそうそうそう、そうなんですよね、たしかに作中でもちゃっかりと犯罪行為しちゃってますが、友人を喜ばせたいからそうしているだけであって、あの子供と坂本さんを傷つけようとしているわけでない、が、その独りよがりの行いが結果的には二人を傷つけることになってしまうから、やっぱ犯罪はダメだよねぇ~ってなりますよねわかります!

>簡単なところでは、スプラのソフトを貰う同級生の反応が妙にリアルで、口調もけっこう好きでした。
会話文に関しては、リアルになるようにとりわけ力を入れているので、めちゃくちゃ嬉しいです。

>この物語の後、主人公はたかられ続けるか、犯罪集団に堕ちるのか、どちらにしろ転落を予感させる〆方ですが、その転落劇もみたいですね。
>転落劇自体はありふれてても、それに直面したときに主人公がどう思うのかというところが、なんか面白く独特なものとして展開できそうな気がします。
あの先のことは正直何も思いつかなくて、そのまま終わらせてしまった次第です。でも、たかられ続ける展開もなんだか面白そうではありますね。主人公も、喜んでもらえたらそれでいいって人だからお互いウィンウィンってな感じでしょうか。
もうちょっと枚数を増やせたらなぁという思いはあるので、転落劇をしっかりたっぷり描いてみようかな、なんて。

賛否の分かれる作品ではありますが、面白いと言っていただけたことが何よりも感激でございます(しかも身近で親しみがあるってマジすか)。

ありがとうございました!

浮離
KD111239171189.au-net.ne.jp

書き手も全然納得してないみたいですし、ズレた感想にもイライラしますし、みんなで改稿祭りやらないですか。

それぞれの言い草明らかにしてみて欲しいんですよ。
ちっとも出来もしないくせにズレたこと言うだけの有り様自覚して欲しいんですよね。
言い草ばっかのこのサイトの馬鹿げた感じ、ぶっ潰したいんです。

みっともない猿真似こじきどもの下手くそわかりやすく晒すのにもってこいだと思うんですよ。
結果なんて、何も言わない読者たちが感じることで十分なはずだからあれこれみっともない言い訳すんななんですし。

イラつくんですよ、どっかの猿真似こじきのど下手くそ無自覚変態ジジイがあたしのことやたらと目の敵にする無自覚さとかまじで迷惑だし気持ち悪いだけなんですよ実際。


書き手の底意地の悪さもバレてますから、本性晒してもとっくに大丈夫だと思うんですよ。
ここに感想書いたやつ全員書けって思う。


それぞれの主張を“小説“として明らかに示せ


どうですか。
面白くないですか。

言うだけなら誰でも言えるし、言ってるだけの無自覚や見苦しいだけの誤解って、書かないと自覚できないと思うんですよ。
そういう馬鹿が多すぎるんですよこのサイト。


どうですか。
面白いと思うんですけど。

茅場義彦
sp49-96-237-191.msc.spmode.ne.jp

なんかこのサイトに激しい愛を持ってるのだけは感じた

あのん
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んだ、んだ、だべさ

浮離
KD111239171189.au-net.ne.jp

いや、自分方向に考えてもの言ってくださいよ
そういう言い草ダサいだけですよ

あんたたちの気休めにあたし関係ないから

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